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CSVの実現には異質の組み合わせが必要不可欠である


先日、「日経ソーシャルイニシアチブセミナー『従来型ビジネスx“社会貢献”』が生み出す新しい企業活動のカタチ」に参加してきた。セミナーの概要はソーシャルビジネスの新しい形を講演やパネルセッションで事例を通して解説していくというものであった。今日は本セミナーで特にぼくが印象に残った言葉を中心にセミナー内容を振り返りつつフィードバックしていきたい。

 

◎CSV(Creating Shared Value)とは?
恥ずかしながら初めて聞いた単語。セミナーの中心的な内容となっている言葉であった。セミナー内では下記のように紹介されていた。

マイケル・ポーター(米ハーバード大学)教授が提唱する新たな戦略論。社会との「共有価値の創造」を通じて、顧客ニーズが顕在化していない社会・環境問題の解決をビジネス化し、競争力向上を両立させて新しい市場を創造する経営フレームワークである。

いくつかのWEBサイトを見てみたが、原則上記のような定義となっているみたいだが、各者で様々な解釈を追加して定義付けしているようだ。特にCSRとの棲み分けに関する定義は様々。セミナー内ではキリンのCSVの定義も紹介されていたが、キリンでは「CSRの進化系」としているらしく、棲み分けではなくCSRが発展していき、事業として取り組む場合にCSVとなるという定義にしているみたいだ。ぼく自身はいまいち定義がわかりづらい印象(ぼくの理解力の問題だと思うが・・)を受けたので下記の図のように定義付けしたいと思う。

CSV
ぼくの理解としては「社会問題への解決力も高く、さらに収益性も高い」事業。まるで夢のような事業だ。CSRとの違いは収益性の高低として位置づけたい。また、CRMとの棲み分けは「持続性」。短期的な収益ではなく、事業として存続できるという持続性がCSVの特徴だと考えている。つまり、社会問題を解決しつつ、収益を持続的にあげるということである。

 

◎CSVの実現に欠かせないこととは?
パネリストの一人に特定非営利活動法人ACEの代表岩附氏が登壇していた。ACEは児童労働問題の解決を目的としたNPO法人である。セミナー内で岩附氏はNPO法人の存在意義を下記のように表現していた。(一部、ぼくの解釈も含めている)

  • 問題提起(社会的な問題を発見し、社会に発信すること)
  • 問題整理(提起した問題の要因を整理すること)
  • 問題解決(問題に対して解決を行うこと)

非常に腑に落ちる内容である。営利・非営利以外で企業との棲み分けを感じる内容だと思う。ACEでは児童労働を問題として提起している。その解決方法のひとつとして「しあわせへのチョコレートプロジェクト」という活動を行っている。内容としてはチョコレートの原料であるカカオの多くは児童労働によって作れられているため、その現状を改善するために様々な施策を行うというもの。その中では森永製菓とコラボして児童労働で作られていないチョコレートを販売し、その売上の一部が寄付金となる活動を行っている。

上記の話しを聞いて感じたことはNPOの問題提起力と企業の問題解決力を組み合わせることができればCSVという夢の事業が成立するのではないかということ。まだ勉強が少なく、ロジックがない感覚的なものだが、NPOは社会的問題に対してなんとかしようと奮闘している。でもより良い解決法は浮かびにくく、がむしゃらに支援んしているという話しはよく聞く。ただ、問題は肌で感じている。だれがどう困っているのかはだれよりも知っている。一方、企業のCSV担当者はCSVといってもなー、なにが社会問題なんだろう?問題はなんとなくわかっているけれど、本当に問題なのかな?きっとこう考えている人も少なくはないはず。ACEの事例は解決法のひとつに過ぎないかもしれないが、企業とNPOが補完関係になっている取り組みだと感じた。

それぞれの得意分野を組み合わせることができればCSVという事業は成り立つのではないだろうか?

 

◎企業とNPOをつなげることが大切
整理がついていないのでふわっとしているが、きっと外部と上手く連携することでいままでにない価値は生み出せると思う。イノベーションは得てして組み合わせによって起こることが多い。企業とNPOという異質の組織が組み合わさることで、ポーターのいう「共有価値の創造」も実現できる可能性は高まるのではないだろうか。ただ、もちろん障害もある。そもそも、企業はNPOとのつながりもないし、その逆もしかり。マッチングさえできれば解決できる問題は多いのにそれが実現されていないのが事実。だれかが組み合わせのプラットフームを作ったらどれだけの価値が創造できるのだろうか。考えただけでわくわくする。少なからず、ぼくはこのモデルを作りたい。アイデアのひとつとして行動していきたい。